ひとつの山、
四十六の見方
北斎は富士山を、漁師や旅人、職人、町の日常のなかに置いた。山が画面の主役のときもあれば、遠くの小さな三角にすぎないときもある。この四十六図はどれも「どこかから富士を望む」絵である。だからここでは番号順に並べず、山を中心に戻し、各図をそれぞれ山を望む方角に戻す。
このシリーズは、当時ヨーロッパから輸入されたプルシアンブルー、いわゆる「ベロ藍」を多く使っている。藍はこのシリーズの目印であり、この展示の線もすべてこの一色の藍で引いた。
方角は目安で、正確な地理ではない。描かれた場所が属する旧国について、富士山から見たおおよその方角をとった。同じ地域の作品は、重ならないように弧と同心円に沿って散らして並べた。中心の三図は山そのものを描いている。
- 作者
- 葛飾北斎(1760–1849)。このシリーズを描き始めたのは七十歳ごろ
- 刊行
- 1830–1833 年頃、版元は西村屋与八(永寿堂)
- 点数
- 当初 36 点、好評のため 10 点を追加し、全 46 点
ひとつの山、
三十六の見方
歌川広重の『冨士三十六景』は 1858 年、広重が亡くなった年の刊行。全 36 点すべてが縦長の構図。ここでも山を中心に戻し、各図をそれぞれ山を望む方角に戻す。
方角は目安で、正確な地理ではない。描かれた場所が属する旧国について、富士山から見たおおよその方角をとった。同じ地域の作品は、重ならないように弧と同心円に沿って散らして並べた。
- 作者
- 歌川広重(1797–1858)
- 刊行
- 1858 年、広重の没年
- 構図
- 縦長
- 点数
- 全 36 点